
Linuxには、「スワップ領域」という領域があります。
スワップ領域の仕組み
Linuxは、ハードディスクの中に、「スワップ」という領域を作ります。
そこに、物理メモリ領域の内容を一時的に退避させて、物理メモリに書き戻すといった動作をしています。
スワップ領域のメリット
Linux(Linuxに限らずだと思いますが…)は、物理メモリを全て使い切ってしまうと、システムが不安定になり、下手したら停止してしまいます。
それを防ぐための仕組みというわけです。
スワップ領域のデメリット
通常のメモリに比べるとハードディスクのスワップ領域のアクセス速度は大幅に遅くなってしまいます。また、スワップ領域への書き込みと取り出しはスワップイン、スワップアウトと呼ぶのですが、それらが頻繁に発生するとCPUの処理能力がそれらに持っていかれてしまい、通常のメモリが割り当てられている他のアプリケーションの動作にも影響が発生してきてしまいます。(この現象を「スラッシング」と呼びます。)
Linuxでは勝手にプロセスが落ちてしまう「OOM Killer」という現象が発生しまう可能性があります。
基本的には、スラッシングが発生させないように実メモリの領域はできるだけ積んだほうが望ましいでしょう。
ただ、AWSのEC2であれば、デフォルトではスワップ領域がありません。ちょっと使いたい場合にスラッシングを発生させたくないために一時的にインスタンスメモリを増やすというのは少し料金が割高になってしまいますのでスワップ領域を作成するという対処をとったほうが安いでしょう。
Linuxでのスワップ確保の設定
ハードディスク内の「パーテーション」として、確保することもできます。
パーテーション設定時に、自動でスワップ領域を確保してくれますし、ユーザー自身でも設定することは可能です。
「パーテーション」についての解説は下記の記事でもしています。
スワップ領域の確保容量の目安
物理メモリ容量と同等か、2倍程度確保するとよいと言われています。
スワップ領域を確認するには?
基本的には、topコマンドや、freeコマンド等を使います。現在どのくらいスワップ領域が使われているか、確認することができます。
topコマンド
リアルタイムに、容量のモニタリングが可能です。
freeコマンド
静的にスワップ領域の確認ができます。
-tオプション
物理メモリとスワップメモリの領域の合計も併せて表示します。
-hオプション
読みやすい形に整形することができるオプションです。
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