音声データは、大きく下記2種類のデータに分かれます。
- MIDI系サウンドファイル
- PCM系サウンドファイル
MIDI(Musical Instruments Digital Interface)系サウンドファイル
もともと、シンセサイザや音源をPCに接続してデータをやり取りするために考え出された規格でしたが、作成が容易でファイルサイズが小さかったので、現在広く普及している音声データ形式になります。
「音程」や「音の長さ」、「音の大きさ」等の「音の要素」だけが含まれており「音そのもの」が含まれているわけではありません。
MIDIのメリット
PCM系と比べた大きなメリットとしては、同じ曲の時間のデータがあったとしても、音そのものを含まないため極端にファイルサイズを小さくできる点になります。(WAVEで50MBかかるようなファイルが、MIDIであれば数KB程度に収まります。)
MIDI音源
「MIDI音源」という機器が、MIDIの情報に沿って演奏することになるのですが、MIDI音源によって、曲のニュアンスが大きく変わったりします。
PCM系サウンドファイル
MIDIと違い「音そのもの」の情報を含みます。
PCMとは?
音声のAD変換する(アナログからデジタル化する)方式の一つです。
本来アナログデータである「音」を、一定時間ごとに数値化(サンプリング)する方法です。
PCM系サウンドファイルの形式の種類
PCM系には、WAVEやMP3等の形式があります。
WAVE
- Windows標準サウンドファイル形式になります。
- 無圧縮のためデータサイズが大きいです。(5分程度の楽曲であれば、50MB程度必要となります。)
PCM系サウンドファイルにおいて、AD変換を現す際に用いられた指標としては下記の2つでした。
- サンプリングレート
- 量子化ビット
サンプリング周波数(サンプリングレート)
サンプリング周波数は、「時間的な精度」を示しており、「1秒間に何回、アナログデータの数値を変換するか」という指標になります。
サンプリングレートの単位
「Hz(ヘルツ)」になります。
1秒間に10回変換するのであれば10Hzですし、1秒間に100回変換するのであれば100Hzになります。
CDの場合
「44.1kHz」というサンプリングレートが使われており、1秒間に44100回、アナログデータをデジタル変換しています。
DVDの場合
46kHzや、96kHz等が使われて負います。1秒間に46000回、96000回変換が行われています。
主な用途のまとめ
サンプリングレート | 音質 |
---|---|
11kHz | 電話の音質 |
22kHz | AMラジオの音質 |
33kHz | FMラジオ、テレビの音質 |
44.1kHz | CDの音質 |
48kHz | DAT(CDの原盤)の音質 |
量子化ビット(サンプリング・ビット)
量子化ビットとは、「測定時の測定精度」を現します。
1ビットなら2段階、3ビットなら8段階、5ビットなら32段階と階上で増えていきます。
ビット数が多ければ多いほど原音を忠実にトレースすることができます。
ただ、リアルな音を作り出すためにはそれだけではたりません。
音に立体感を出すために用いられるのが「チャンネル処理」です。
チャンネル処理とは?
簡単に言えば、「ステレオ」や「モノラル」のことです。
モノラル
スピーカーが1つしかなく、音が一か所からしか聞こえてこないことです。
チャンネル数は「1」になります。
ステレオ
スピーカーが2つあり、音が二か所から聞こえてきます。
チャンネル数は「2」になります。
当たり前ですが、モノラルに比べたら圧倒的にステレオの方がリアルに聞こえます。
ただ、デメリットとしては、モノラルに比べたらデータ容量が倍に増えます。
最近は。。
最近は、ステレオの2チャンネル以上に立体感のある「4chサラウンド」や「ドルビーデジタル5.1チャンネル」なんかで音声収録されるケースもあります。(DVDとかで保存されますね。)
ただ、データ容量等の兼ね合いも含めて、一番主流の音声データ方式としては「2chステレオ」として保存されることが多いでしょう。
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