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【データベース】テーブル設計:履歴設計の注意点、その対策(遅延レプリケーションなど)

09.26

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この記事は2分で読めます

過去の事実が損なわれる例

例1:料率の変更

消費税率を5%→8%に変更する対応をするために設定マスタの値を変更したとします。

消費税変更前に、購入があった本を返品する処理が動きました。その際に、8%で返品の計算が行われるため売り上げがずれることになります。

例2:ステータスの変更

以下、二つのステータス更新処理はプロセスが異なりますが、最終結果は同じです。途中経過がわからなくなってしまいます。

  • 発注済→キャンセル→再注文→発送完了
  • 発注済→発送完了

問題点

上記の例でば、正常時は全く問題ないですが、トラブルが起きたときに問題が起きやすくなります。

対策

対策1:履歴を持たせる。

消費税率 開始日 終了日
0.05 1997-04-01 2014-03-31
0.08 2014-04-01 null

対策2:購入商品自体に履歴を持たせる。

商品名 売上日 消費税率
ノート 2014-03-31 0.05
鉛筆 2014-04-01 0.08

対策3:ステータステーブルを作り最新レコードを今のステータスとしてみる。

売上ID ステータス 日時
1 発注済み 2014-03-31 11:00
1 キャンセル 2014-03-31 12:00
1 発送済み  2014-03-31 13:00

履歴を保存するデメリット

基本的にはパフォーマンスに影響が出ます。

  • レコードの保存量が増えてテーブルサイズが大きくなる。
  • テーブルサイズが増えると集計が遅くなる。(単純な主キー検索じゃなくなるため)

これらのさらなる対策

  • マテリアライズドビューを利用する。
  • 集計済み結果を保存したサマリーテーブルを用意する。

パフォーマンスを考慮してあえて履歴テーブルを持たせない

この選択をする場合もあります。その場合は必ず別手段で対応するようにしましょう。

  • 遅延レプリケーションを使う。
  • アプリケーションログとしてElasticsearchなどの分析ツールに保存する。

遅延レプリケーションとは?

指定した時間分、スレーブDBに対して、マスタDBからのレプリケーションを遅延させることができる機能です。例えば、2日遅れや3時間遅れのスレーブDBを作ったりすることができます。

メリット

DBに対して柔軟な設計を与えてくれます。

ユースケース

  • マスタDB上で行われた誤った作業から保護してくれる。
  • システムデバッグ時の再現手法となる。

注意点

バグなどでデータが壊れてしまった場合に遅延予定時間を超えると戻せなくなる。

バックアップは必ず取るようにすること。

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  • 2021 09.26
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エンジニア歴10年で過去に業務系、Webデザイン、インフラ系なども経験あります。現在はWeb系でフロントエンド開発中心です。

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